PSA鑑定の申告価格とは?書き方と、低く書くと差額を請求される仕組み

PSA鑑定の申告価格とは?

「PSAの申込フォームの『申告価格』に、いくらと書けばいいのか分からない」——初めて鑑定に出す人がまず止まるところです。

結論から言うと、申告価格は鑑定後に想定されるグレードで、今売ったらいくらになるかという金額です。この金額で①選べるサービスレベル(コース)と②保険の補償額が決まります。この記事では、PSA Japan公式の「よくある質問」をもとに、低く書いたとき・高く書いたときに何が起きるかまで整理します。

目次

まず結論|申告価格の3つのポイント

  • 申告価格=鑑定後に想定される「市場での売買価格」。素体の値段ではない
  • 金額によって出せるコースが決まる。バリューは8万円以下、スタンダードは15万円以下、プライオリティは25万円以下
  • 低く書く → PSAが調べて差額の鑑定料を請求(納期は短くならない)。高く書く → 下方修正はなく、補償も増えない

申告価格とは?PSA公式の定義

PSA Japanの「よくある質問」(D-05)では、申告価格をグレーディングされた後に想定される「市場での売買価格」と定義しています。大事なのは、素体(未鑑定)の値段ではなく、鑑定後の値段だという点です。PSA10が狙える美品なら、PSA10の相場が基準になります。

公式が参考にするよう挙げているのは、次の3つです。

  • PSAで想定されるグレード(例:Gem Mint 10)を踏まえた価格
  • eBay・ヤフオク!など国内外のマーケットプレイスの最近の取引価格
  • そのグレードのカードが「今売れるであろう金額」を自分で調べた価格

あわせて「半年以上前の取引は参考程度に」「スリーブやサインの有無、折れやすり傷の程度も考慮する」とも書かれています。

申告価格で決まる2つのこと

① 選べるサービスレベル(コース)

サービスレベルごとに申告価格の上限があり、上限を超えるカードは安いコースに出せません。

スクロールできます
サービスレベル鑑定料(1枚・税込)申告価格の上限予定納期
バリュー5,980円8万円以下120営業日(約24週間)
スタンダード9,980円15万円以下100営業日(約20週間)
プライオリティ11,980円25万円以下80営業日(約16週間)
エクスプレス29,980円40万円以下25営業日(約5週間)
スーパー・エクスプレス44,980円75万円以下25営業日(約5週間)
プレミア89,980円150万円以下25営業日(約5週間)
※PSA Japan公式「グレーディング」ページで2026年10月30日に確認。バリューは2026年10月30日時点で受付再開、バリューバルクは受付停止中。プレミアム1以上は省略。料金は変わるため、申し込み前に公式で確認してください。

※予定納期は、PSAから「荷物到着のお知らせ」メールが届いた時点から数える目安で、保証ではありません(営業日=土日祝を除く)。到着のお知らせまでは、さらに2〜3営業日ほどかかります。

たとえばPSA10の相場が18万円のカードは、スタンダード(15万円以下)には出せず、プライオリティ(11,980円)が最安になります。

② 保険の補償額と保険料

PSAは預かったカードに損害保険をかけていて、その保険料と、万一のときの補償額は申告価格で決まります。公式によると、保険料はサービスに含まれるグレーディング料金の一部で、申告価格が高いほど上がる仕組みです。

注意したいのは、補償されるのが「申告価格」と「事故の時点で同じカードを買い直す市場価格」の低いほうだという点です。公式の例では、15,000円と申告したカードが配送事故で紛失し、同じカードが市場で12,000円で手に入る場合、補償は12,000円です。高く書いても、補償は増えません。

返送料などの実費は、申し込みの画面で表示されます。鑑定料と合わせた総額の目安は、費用の記事にまとめています。

低く書いたら?高く書いたら?

低く書いた場合:差額の鑑定料を請求される

PSAには価格調査チームがあり、申告価格が市場価格より低いと判断すると、本来のサービスレベルとの差額分の鑑定料を請求します(よくある質問 D-06)。しかも公式は、これは料金の調整が目的で、納期の短縮は行わないと明記しています。

先ほどのPSA10相場18万円のカードを、15万円と書いてスタンダードで出したとします。PSAの価格調査で市場価格が15万円を超えると判断されれば、プライオリティとの差額2,000円(11,980円−9,980円)を請求されます。それでも納期はスタンダード(100営業日・約20週間)のまま。プライオリティと同じ料金を払って、約4週間遅く戻ってくることになります。さらに、万一の事故のときの補償も、申告した15万円が上限です。

高く書いた場合:払い損になる

反対に、申告価格が高すぎた場合について公式は「当社での下方修正は行いません」としています。コースの上限を超える金額を書けば、上のコースの鑑定料を払うことになります。それでいて補償は、上で見たとおり事故の時点で買い直す価格までしか出ません。

低く書いても高く書いても得はない。「今、そのグレードで売れる値段」を正直に書くのが、結局いちばん安いというのが、このサイトの結論です。

申告価格の決め方|3ステップ

  1. 狙えるグレードを決める:センタリング・四隅・表面の傷を見て、10が現実的か、9止まりかを見積もる
  2. そのグレードの直近の取引価格を調べる:eBayの落札履歴やヤフオク!の落札相場などで、できれば直近1〜3か月の実際に売れた価格を見る。出品中の価格は売れていない値段なので使わない
  3. コースの上限と照らす:金額がスタンダードの15万円、プライオリティの25万円といった境目に近いときは、上のコースで出す

3つ目は、このサイトの考え方です。境目の手前で低めに書いて安いコースに入れても、調査で差額を請求されれば料金は上のコースと同じになり、納期だけが遅いまま残ります。境目付近なら、最初から上のコースを選ぶほうが損をしにくいと考えています。

なお、PSA公式アプリにはカードをスキャンして適切なサービスレベルを提案する機能があります。相場を調べる手間を減らしたいときは、あわせて使うと判断が速くなります。

そもそも「そのカードは鑑定に出して元が取れるのか」は、申告価格とは別の問題です。PSA10と素体の差額が鑑定費を下回るカードは、10が取れても損になります。銘柄ごとの損益分岐は、こちらで計算しています。

よくある質問(FAQ)

申告価格は素体(未鑑定)の値段を書けばいいですか?

いいえ。PSAの定義では、鑑定された後に想定されるグレードでの市場の売買価格です。PSA10が狙える美品なら、PSA10の相場を基準に考えます。

申告価格を低く書くとどうなりますか?

PSAの価格調査で市場価格より低いと判断されると、本来のサービスレベルとの差額分の鑑定料を請求されます。料金だけの調整なので、納期は申し込んだコースのままです。

申告価格を高く書けば、補償も増えますか?

増えません。紛失・破損時の補償は、申告価格と事故時点で同じカードを買い直す市場価格の低いほうです。コースの上限を超えれば上のコースの鑑定料を払うことになるだけで、PSA側での下方修正もありません。

まとめ

  • 申告価格は「鑑定後のグレードで今売れる値段」。素体の値段ではない
  • 金額でコース(スタンダード15万円以下・プライオリティ25万円以下…)と補償額が決まる
  • 低く書くと差額を請求され、納期は遅いまま。高く書いても補償は増えず、下方修正もない
  • 境目付近なら上のコースで出すのが無難

※料金・申告価格の上限・保険の扱いは、2026年10月29日にPSA Japan公式サイト(グレーディングページ・よくある質問)で確認した内容です。改定されることがあるため、申し込み前に公式で確認してください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

トレカガイド編集部。ポケモンカードの相場・鑑定・売買を、中立の立場と一次データで解説しています。鑑定は倍率ではなく実質EV(取得率×PSA10価格−素体−鑑定費−送料)で判断する独自の視点で、初心者が損をしないための情報を発信中。

コメント

コメントする

目次